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手紙 2

2月 6日

おととしの日記の「手紙」に書いた
例の友達からの手紙は、続行中です。

書いてあることは…ま、あたしの悪口かな…。

よくも、まぁ、いつもいつも私の落ち度を指摘して
飽きないもんだと思いますわ。

ま、いつもの様に、読んでその辺に置いておいて
あることに気がつきました。

 

あ、…あいつ、まだ、カード類はunicefで買ってるんだ。

当時は同じ会社で働いていましたが、
その会社は、どういう訳だか、年末になると
unicefのカード、カレンダーなどの申し込みが回ってきました。

会社の総務課とかが、やってるんじゃないんですわ。
社員の誰かがやってるんだけど
誰だかわかんない。

もちろん
「誰がやってんの?」って聞けばわかるけど、
どういう訳だか、聞いたことが無いんだわ。

その方式というのが…

ある日、隣りの席の人から、ユニセフのカードの
カタログが中に入って、
課員の名簿と申込用紙が張り付いた茶封筒が回ってくる。

これが、回ってくると
「あぁ、そっか、今年ももう終わりかぁ…」と思う。


それ に記入して次の人に回す。

しばらくして、今度は
「UNICEFの商品が届いています。
申し込んだ方は休憩室のデスクで、お受け取り下さい」
という紙が貼り付けられた封筒が回ってくる。


自分の購入した金額を封筒に入れて次の人に回し、
品物は休憩室に取りにいく。

畑の横の
「無人野菜販売所」のような、
「大根をお買い上げの人は箱に100円入れてください」

みたいな
人間 性善説に基づいた方法で何年も
運営されていて、問題になったことがないので、
いったい、誰がこれをまわしてるのか
疑問に思ったことがない。

とにかく、それで希望者は申し込みをするわけです。

もちろん、買わなくても良い。
申し込み用紙をパスすれば良いだけだから
買わないと悪い…みたいな感じはない。

ところが、毎年このカード類をたんまり申し込む女がいました。

それが、私ら若い姉ちゃんたちが、休憩時間には
B1Fのカフェテリアで、バナナパフェとか
食べて25ansと読みつつ、
今度はどのマニキュアがよいかとか
ヘレナのマスカラが一番とか言って、
いろいろやっては、もっとブスになっているという
不毛なチャレンジをしている 時にも、

会社支給のだーーれも履いてない
ビニールの社内用スリッパを履き、
休憩室で60円の牛乳を買って飲みながら
休憩室備え付けの日経新聞なんて
読んでる人でした。

無駄な労力と金は使わない…って言うのの
見本みたいな…。

回ってきた申込書で、2万円以上もカード類を
申し込んでいるのは、この人なんだから、たまげました。

(名簿は一覧表になっているので、
申し込んだ人の申し込み内容は、わかるという仕組み。
当時、個人情報保護なんてもんは、あったもんじゃありませんから、
丸見え)

そん時は、まだ、わたし、その女と友達じゃなかったの。

非常に美人の上にフランス語がぺらぺらでしたから、
もう、近寄りがたい雰囲気がありましたなぁ。

当時、そりゃもう別格に、最難関と言われていた
早稲田の政経卒という噂でしたが、


「…だから、今日も日経新聞か?」とか思っていると
食い入るように読んでいるのは
競馬新聞だったりして、謎だったわぁ…。

難しい事には無縁だった私は
当時、早稲田の政経とか中央の法科は
別格に難しいとか言われても
「へぇ…」としか思えませんでした。

その女性と友達になってから、
「どんぐらい、難しいの?」と聞いたら
「…アンタの学校の偏差値の倍ぐらい」とか言われましたが
「…な、なんで、そんなトコ行ったの?」としか思えなかった。

ってか、
「偏差値倍って事は、あんたがうちの学校を替え玉受験すると
二人合格するって事?」って聞いて
「…だから、あんたは馬鹿なのよ」とか言われた。

 

 

「そんな難しい学校出たのに、偏差値半分の学校の
あたしと、並んで仕事しちゃってねぇ…。」
と 言ったら絶句した。

偏差値倍が負けた瞬間。

あれから、20年以上も経ちますが
無駄なお金は使わないけれど
こういう所には、お金を使う人なんだぁ…と 思った。

…そんな話、したこともないけれど。

 

ユニセフでこんな昔を思い出したついでに
私の封筒の開け方を見て
もうひとつ思い出した。

 

なんでか、しらないけどある日、彼女がプレゼントくれた。


「きゃーー、きゃー、うれしい。
なに、くれたの?見ていい?」

「うん、いいよ」

とプレゼントを開ける私を、そいつがあまりにじっと
何か言いたそうに見ているので……。

「…なに?」

 


「…あんた、やっぱり、日本人じゃないわ」
「ひっ!なに、いきなり…」

「あたし、今まで幼稚園以上の日本人の女で、
プレゼントの包み紙をそういう風に
めちゃくちゃに破く女って初めて見た。
…アメリカ人はやるけど。
前っから思ってたけど、あんた日本人じゃないわ。」

「……じゃ、あたし、アメリカ人なの?」

 

「あんたって、開け口がちゃんとあるのに、ポテトチップの袋を
いきなり、歯で食いちぎろうとするでしょ」
「……うん」
「手で切れるんだってば…」
「……」


「牛乳のパックも、ちゃんと開け口があるのに
それがどっちが確認するのが面倒くさいから
両方から引っ張って、全部あけちゃって、次にコップに入れるときに
どぼどぼ牛乳こぼすでしょ」
「…はい」

 

「封筒開ける時も、はさみを使わないで、ちぎって
中身の大事な書類も破くでしょ」

「はい」


「なんで、そうなわけ?」
「…たぶん…、アメリカ人だからかも」

「そんなわけないでしょ!!アメリカ人が聞いたら怒るよ」
「あんたが、そう言ったんじゃん!」


「あんたって…原始人みたい。つうか石器時代の人間だわね。」

あたしも、たいていの悪口は言われておりますが、
原始人みたいと言われたことは無かったですわ。

こんなことを言われてまで、貰ったプレゼントが
なんと、顔の前に黒いベールが被るようになっている帽子……。

…こんなもん、どこで、被る訳?
つか、どこで買ったの?

 

こんなんよ…。

 

 

 

 

 

 

自分は弟が中学の時に母親に編んで貰ったが
嫌がって着なかった 手編みの
毛玉がいっぱいついて、襟が伸びたセーターを来て、平気で
会社にきて、課長に
「キミ…社会人なんだから…スーツ着ろとは言わんが、
ちょっとはその…つまり、あの…少しは…な?」
とか注意されて
「もって回った、言い方しやがって…」とか
怒ってた癖に…。


わからん人だわぁ…。

そんで言うことが…

「私、こういう帽子が、大っ好きなのよ。
もう、見るたびに買いたくて、買いたくて…。


でも、被りたくないの。
だから、あんた被って」


…あんた被ってって、だから、どこで?

あーーー!!
月に一回の草むしりの時にちょうどいいー。
いつも、麦わら帽子にタオルで、不便だったのよーー。

…なわけ、ねーーだろうが。


友情も25年以上続きますと、昔の喧嘩も良い思い出になるっつーー事
…な訳は無いような、気もしますが、面白いことには変わりないから良い
…とでも思わなければ、付き合ってられないという事なんですわ 。

PS

そう言えば、これは違う友達ですが今 東北に住んでまして
テレビで豪雪のニュースしてたから
心配して携帯メールしたのよ。

新幹線が雪に埋まって、動かない所をテレビで映してたから
びっくりして… 。

「雪、凄いの?
今、テレビで あきたこまちが、雪で埋まって動かないのをやってたよ。
大丈夫?気をつけてね。」って。

したら、返信は…。

「『あきたこまち』はお米であって、秋田新幹線は「こまち」なんだわ。
あなたは、絶対に電車で、どこにもたどり着けないわ。
いくつになっても だめな人ね。 」
という事でした。

これだけだよ。これだけ。
「元気よ」とか
「心配してくれてありがとう」とか何もなし。

ほんっとに、この人、おもしれぇと思いますわ…。

このあとすぐに、
「主人が、さっきのメールを見て
『きみ、聡子ちゃんに、こんな事書いて…、失礼だよ。
きみって、失礼な人だねぇ』とか言うのよ。私はあなたがまた、
どこかで、新幹線を『あきたこまち』と言って恥をかかないように
教えただけよ。 」
とメールが来た。

夫に、メール見せるなよーー。

っていうか、
こういう風に ご注意されても、私には
どうして、「秋田新幹線 こまち」 を
「あきたこまち」と言ってはいけないのかが
いまいち良くわからないのでした。

うちの子なんかコンビニの「am pm」を えーぴーとか言ってんだよ。