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2月23日
二十年目のおひなさま
去年、あわてて前の日にお雛様を出しましたっけ…。
一年って早いなぁ。
お雛様出すって、大変なのよ…。
何しろ、広い収納っていうのがないから…。
押入れの奥やら、天袋やら、廊下のクローゼットやら
外のトランクルームやら… いろんな所に分散して入ってるから
どこにしまったのか思い出すだけでも大変。
…もう、今年は、出さなくていいかなぁ…。
だってせっかく苦労して出したって、見ないじゃんよ。
友達にメールしてみよっと…。
「ねぇ、お雛様出した?」
「…この前、出そうとして寝室のクローゼット開けて
カビた皮のコートとか、首が折れた扇風機とか
子供が小学校の頃の習字用具とか
やせようと思って3年前に箱で大量に買った
contrexとか出てきて
それ、捨ててるうちに挫折した…。
あたし、contrex飲むと、頭痛くなるんだよ。 」
「この前も、そんな事言ってたじゃん。
アンタ、あの時、また、首が折れた扇風機しまったの?
そんな事よりさ、
…おひなさま、出さないとだめかな…。」
「うん」
「ださなくたって、誰も気がづかないよね」
「うん、気がつかないよね」
「やめよっか」
「うん、やめよ」
…という事で、今年はやめる事に決定したの。
…でね、気が楽になったんだけどね、
スーパーに行ったら、今、
「灯りをつけましょ、ぼんぼりに…」の
テープが毎日流れている。
んー…。
と思ったら、食器屋売り場の春の食器のディスプレイの所に
こんなもん見つけたの。
クリスタルのおひなさま。
2600円。
ちっちゃいの。
これに、そこに売っていた、150円の桜の造花と
ちりめんのコースターとか、桜のキャンドルとか買った。
家に帰って、以前洗面所で、歯ブラシとか
置くのに使っていた、小さい棚を出して乗せてみました。
ほら、こんなに小さいんだよ。
上の子が生まれたのは20年前の 2月19日でした。
退院してからは、実家に帰ってしばらく休養し
自宅に戻ったのは、2月の末でしたから、
それから、おひなさまの用意は間に合わないので
「来年、ゆっくり選ぼう」という事になりました。
そういう事になっていたのに、
父は、
「こういうお祝い事は、先送りにすると悪いって言うから…」と
スーパーで買ってきた
下に雛あられが入った紙のお雛様を、
娘のベビーベッドの、枕元に置いたんでした。
翌年、お雛様を買い、それからは、
毎年、母と一緒に、散らし寿司を作ったり、
子供の友達と「おひなさまパーティー」をしたり、
次女が生まれて、三人官女を買い足したり
いろんな楽しいことがあった、20年でした。
そして、二十年経って、スーパーのお雛様に戻ったような気がしました。
…とか、感慨にふけったのにさ
誰も、気がつかないだよ。 このお雛様に…。
ホント、情緒のない奴ら…。
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